ミドルアイアンの距離を思い通りにグリーンをとらえたときの高揚感はゴルフの大きな醍醐味です。
しかしミドルアイアンを苦手としているゴルファーは少なくありません。
ショートアイアンとの違いはクラブの長さですが、これだけで難易度が格段に上がると感じてしまうのです。
ここではそんなミドルアイアンが簡単に打てるようになる練習法をご紹介します。
ミドルアイアンが得意になる練習法①
- サンドウェッジで50ヤードを打つ
- 1と同じ力感で9番アイアンを打つ
- 2と同じ力感で6番アイアンを打つ
- 1~3を5球ずつ繰り返し行なう
この練習をメニューに加えていただくと、ミドルアイアンの安定感が増していくのを感じることができると思います。
サンドウェッジは最も重さのあるクラブです。
このクラブを50ヤードショットでコントロールし、同じ力感で9I、6Iへ移行することで、コントロールできるクラブ長さを負担なく長くしていくことができます。
本来の仕事をクラブにさせることで、無理のない力感で最大のパフォーマンスを発揮するアイアンショットの感覚を養うことができます。
またミドルアイアンを打ちこなすにはダウンブローに打つことが必須となります。
ここではダウンブローに打つコツを体得できるもう一つの練習法をご紹介します。
ミドルアイアンが得意になる練習法②
- テークバックで左ヒザを前に出しながら左肩を回していく
- トップで1秒止まる
- ダウンスイングで左かかとを着地させる
- 左腰~左脇をターンさせてグリップを左下に振っていく
この練習をすることによって、1左ヒザを前に出しながらテークバックすることで捻転差を深めながらテークバックできます。
右へのスエーをなくすことによって、ダウンスイングですくいうちになる可能性をなくし、ダウンブローの下地を作ることができます。
トップで1秒止まることで、完全に右に乗った体重から左への移動を可能にします。
ここでもダウンスイングですくい打ちになる可能性を消しています。
3~4は一瞬の動きですが、左かかとを切り返しで着地させることで、トップからの捻転差を作り、4左下へターンさせていくことで、よりダウンブローの動きを作っていくことができます。
トラックマンの値であれば約-4~-5度の入射角であれば、理想的なダウンブローで打てているということが確認できます。
トップで1秒止まってから左へと切り返していく際に、クラブのしなりを生かしてトルクを感じながら練習できるツールがあります。
フジクラが出している「MCIプラクティスアイアン」渋野日向子選手も全英を勝つ前に愛用していた「ぐにゃぐにゃシャフト」の練習用具です。
私も実際に使っていましたがしなりを感じることができるのでダウンブロー軌道を体感でき、ダウンスイングの際のタイミングもつかむことができるのでおススメです。
【練習器具】フジクラ MCIプラクティスアイアンシャフト 【ヘッドが選べる!!】
ミドルアイアンが得意になる練習法③
- 両足をそろえてショートアイアンをハーフショットする
- ふつうにアドレスしてから右足のみ後ろに1足分引いてつま先立ち、ほぼ左足1本の感覚で打つ
- 左手1本でPWをスリークォーターショットする
- 1~3を5球ずつ2セット行なう
1両足をそろえて打つことで、上半身のムダな動きがなくなり、安定した軌道で打てるようになります。
2ではほぼ左足1本で打つ感覚を養うことで、左に乗ったインパクトを体に覚えこませることができます。
3はダウンブローで大事な左手リードで打つ感覚を体で覚えるための練習です。
PWを左手のみで70ヤード以上簡単に打てるようになれば、ダウンブロー軌道でパワーを発揮する感覚が身についていると思います。
また実際のラウンドにおいて、ミドルアイアンのナイスショット確率を高めるには、ボールを左に置きすぎないことも重要です。
両足の真ん中にボールを置くことで、安定したインパクトでダウンブローにヒットすることができます。
ミドルアイアンが得意になる練習法④
- 1cm程度ティアップして打つ。ダウンブローで芯に当たる感覚をつかむ。芯を外すとすぐわかる。
- 芯を外した場合、クラブフェースの上に当たっているのか下に当たっているのかを感じながら打つ。
- 同じ高さ、弾道で飛ぶようになるまで練習する。
マットからばかり打っていると下手になる、とよく言われますがそれは本当です。
練習場のマットは常に順目で平らなライから繰り返し打つ、というラウンドではありえない状況なのです。
多少手前からクラブが入っても、ラウンドでは大ダフリしてチョロになるようなボールでも、マットではクラブソールが滑ってそこそこのショットになってしまいます。
そのような状況で何度も繰り返し打っていると、自分はアイアンを完全にマスターしたと勘違いしてしまいます。
1センチティアップして打つことで、ダウンブローで芯に当たる感覚がわかります。
芯を外して上に当たった場合、ラウンドでは大だふりしているのと同じ状況になっています。
また芯より下に当たった場合は、ボールの頭を打ってしまってかなりのトップボールにならない限りは、ハーフトップなどラウンドで使える強い球を打つことができています。
ボールをとらえてから地面のターフを取る軌道でダウンブローに打てる1cmティアップ練習は、より実践に近い状況を体感しながら打つことができます。
同じ弾道で飛ぶようになるまで練習できれば、マットから打つだけの練習よりはるかに効果が実感でき、ラウンドでのショットの出玉が強い球になっていることが実感できるはずです。
ミドルアイアンが得意になる練習法⑤
ライン出し
ここでご紹介するのは、実践で役に立つライン出しショットについて。
プロがアイアンショットをする際はほとんどがライン出しといわれるほど実践で多用されています。
それは方向性、距離が非常に安定し、グリーンを狙うには打ってつけのショットだからです。
- クラブを短く持つ
- スタンスを1足分狭くする
- ハーフスイング
- フェースを返さずにフォローを低く出す
上記のライン出しショットで目標を決めて狙うターゲット練習を行ないます。
フルショットと比較して約5~10ヤード飛距離は落ちますが、正確性は格段にアップします。
1球ずつ目標を変えてターゲット練習を行うことで、都度適切なアドレスを取る力と共に、グリーンを狙う際のショットにおける正確性を高めるための力を養うことができます。
またライン出しに準じた練習で、5Iで100ヤードを打つという方法も有効です。
ボールを1個~1個半分右側に置き、ハーフショット以下のテークバックからボールを低く出します。
ラウンドでは木の下を通さないといけない状況や風が強く低く出すことが必要な状況、極端な打ち下ろしのパー3で早くボールを着地させたい、など様々な場面でこの練習が生きてきますので、ぜひ試してみてください。